『ベン・ハー』は、アメリカの小説家ルー・ウォーレスが1880年に発表した小説。歴史小説としては比類のない不朽の名作と言われ、1959年に映画化され、大ヒット。第32回アカデミー賞では11部門で受賞した歴史に残る名作。
ニューメキシコ州の副知事をも務めたルー・ウォレス(1827~1905)は大のキリスト嫌いで、「アメリカを軟弱にしているのはキリスト教だ。あれは逃避だ。事実をゆがめている」と、キリスト教に対して憎しみを持っていました。彼は世界からキリスト教を撲滅しようと本を書くことを計画し、キリスト信仰の矛盾を暴き出そうと徹底的に研究し始めました。
そしてクリスチャンの信仰の土台がキリストの復活であることが分かると、ルー・ウォレスは、キリストの復活は嘘であったと証明しようとしました。そして彼は五年間、キリストの生誕の地であったイスラエルに飛び、ヨーロッパとアメリカの主要な大学を尋ね、死に物狂いでキリスト研究に没頭したのです。
しかし、調べれば調べるほどキリストの復活が事実であることが分かり、後に彼は悔い改めてキリストを信じるに至りました。そして、それまでの原稿を破り捨て、新たにペンを握り直し、歴史小説「ベン・ハー」を書き上げ、キリスト信仰の真実さをうたったのです。