百科事典や歴史書も認めているように、キリストの死後、弟子たちは捕まることを恐れて隠れていましたが、キリストの復活を目撃した彼らはキリストを大胆にそして勇敢に宣べ伝え始めました。キリストの復活の目撃者の数は五百人以上でした。
目撃証言というのは、裁判においても事実を立証するのに有力な証拠の一つです。複数の証言が一致しているなら、それは事実と確認されます。ただし、人が証言する場合、偽証の可能性もあるため、証言させる前に偽証罪に対する処罰について同意を得て、真実のみを証言させることを誓わせます。ですから、法廷における目撃証言には信憑性があります。
「私たちは、自分たちが見たことや聞いたことを話さないわけにはいきません。…使徒たちは、主イエスの復活を大きな力をもって証しし、大きな恵みが彼ら全員の上にあった。」（使徒四章二〇節、三三節)
キリストの弟子たちの場合、キリストの復活を証言したために、キリストを十字架につけたユダヤ人たちから迫害を受けました。後にはローマ帝国からも迫害を受け、多くの殉教者が出ました。自分の信仰を否定すれば自分の命を救うことができたにもかかわらず、彼らは自分たちの命をかけて証言したのです。果たして彼らの命がけの証言は、偽証だったのでしょうか。
人は、嘘だと分かっていることのためには、死ぬことはできません。今日、裁判において、五百人以上の命をかけた目撃者の声を無視する裁判官がいたならば、間違いなく不正な裁判官だと非難されるでしょう。